2023-04-24
歯科金属アレルギーについて
歯科治療において、金属は一般的に広く使用されています。
金属の材料は、インプラントや詰め物、ブリッジ、クラウンなどの製造に用いられています。
しかし、金属アレルギーを持つ人々にとって、金属を使った治療は様々な問題を引き起こす可能性があります。
ここでは、歯科金属アレルギーについて詳しく説明していきます。
歯科金属アレルギーとは?
歯科金属アレルギーは、金属に対する過敏反応によって引き起こされるアレルギー反応です。
そして歯科治療において最も一般的に使用される金属は、
ニッケル、クロム、コバルト、チタン、銀、金などです。
これらの金属を含む歯科治療材料が、金属アレルギーを引き起こすことがあります。
どんな症状が出るの?
歯科金属アレルギーによる症状には、以下のようなものがあります。
- 口内炎や腫れ
- 発疹や痒み
- 味覚異常
- 口内乾燥
- 肝機能異常
- 頭痛やめまい
- 疲労感
診断方法とは?
歯科金属アレルギーの診断方法には、以下の方法があります。
- 皮膚テスト:皮膚に試験物質を塗り、アレルギー反応を見る方法です。
- ブラッドテスト:血液中の特定の抗体を測定して、アレルギー反応を検出する方法です。
- パッチテスト:背中などの皮膚に試験物質を貼り、アレルギー反応を見る方法です。
これらの診断方法は、アレルギー反応を起こす原因を特定するために役立ちます。
歯科金属アレルギーの治療方法
歯科金属アレルギーの治療方法には以下のような方法があります。
○金属を含まない治療材料の使用:
金属アレルギーを引き起こす可能性のある金属を含まない治療材料を使用します。
例えば、セラミック、グラスアイオノマー、ポリマーなどです。
これらの材料は、金属アレルギーを持つ人にとって適切な選択肢となる場合があります。
●アレルギー症状の対処:
アレルギー症状を軽減するために、抗ヒスタミン剤、ステロイド薬、抗炎症薬などの薬剤が処方されることがあります。
○治療材料の除去:
金属アレルギーが原因である場合、金属の歯科治療材料を除去することが必要な場合があります。
インプラントの除去:重度の金属アレルギーの場合、インプラントの除去が必要になることがあります。
歯科金属アレルギーの予防方法
歯科金属アレルギーを予防するためには、以下の方法があります。
1.アレルギーのリスクを把握する:
アレルギー歴がある場合、金属アレルギーを発症するリスクが高くなる可能性があります。
歯科医師にアレルギー歴を伝えることが重要です。
2.金属アレルギーを引き起こす金属の使用を避ける:
金属アレルギーを引き起こす可能性のある金属を避けることができますので、
歯科医師に避けるべき金属を伝えることが重要です。
3.適切な治療材料の使用:
金属アレルギーを引き起こす可能性のある金属を含まない治療材料を使用することが重要です。
まとめ
歯科金属アレルギーは、金属に対する過敏反応によって引き起こされるアレルギー反応です。
症状には、口内炎や腫れ、発疹やかゆみ、味覚異常、口内乾燥、肝機能異常、
頭痛やめまい、疲労感などがあります。
アレルギーのリスクを把握し、金属アレルギーを引き起こす可能性のある金属を避け、
適切な治療材料を使用することが重要です。
また、アレルギー反応が発生した場合は、
歯科医師に相談し、適切な対処方法を選択することが必要です。
歯科治療においては、歯科金属アレルギーに対するリスクを十分に理解し、
適切な治療材料の選択とアレルギー症状の早期発見と対処が必要です。
歯科医師との適切なコミュニケーションが、歯科金属アレルギーの予防と治療において非常に重要です。
また、歯科医師や歯科技工士は、金属アレルギーについて十分に理解し、
適切な対処方法を提供することが求められます。
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記事作成者:歯科麻酔科医 向井千加子