2023-02-13
歯医者が怖い?歯科恐怖症について
「歯医者に行くことが異常に怖い」
「治療が嫌でたまらない」
「歯医者に行くだけで泣いてしまう」
こういった症状に当てはまる方は歯科恐怖症かもしれません。
歯科恐怖症の臨床的な定義実態は明らかでないですが、
歯科恐怖症患者は全国に500万人いるとも言われています。割合で言うと20人に1人くらいです。
歯科恐怖症になってしまう理由
実は、なぜ歯科医院がこれほどまでに怖く、嫌でたまらないのか、
本人でさえ理由がわかってない場合も多くあります。
そして原因としてよくあるのが、過去に受けた歯科治療があまりにも痛かったり、
怖い思いをした事による“トラウマ”によるものです。
○「痛かったら手をあげてください」と事前に言われたので、治療中に手をあげたら、
●「もう少し我慢して」と歯科医師に言われて、そのまま治療を続けられた。
○ 親知らずの抜歯をした際、ものすごく痛かった。
● 幼少期に、診療台に無理やり押さえつけられて歯科治療を受けさせられて怖かった。
○ 歯科治療で、麻酔の効きが悪く、激しい痛みを我慢しながらの治療を無理矢理された。
などといった経験はありませんか?
このような過去の歯医者さんでの不快な経験が、いわゆるトラウマになってしまい、
歯の治療はもとより歯科医院そのものに対して、体と心が過剰に拒否反応を示すようになってしまいます。
歯科医師に叱られたり、歯科医師や歯科衛生士に嫌な顔をされたりと
歯科医院側の接客対応に原因があることも少なくありません。
「せっかく頑張って来たのだから」と我慢する患者さんの中には、
緊張のあまりアブラ汗を流したり、震えが止まらなくなったり、動悸が激しすぎて
呼吸困難を起こしたりする場合もあります。
そしてこのようなことを何度か繰り返している患者さんは少なくありません。
また、一度でも歯科恐怖症になってしまうと、痛みに配慮した歯科治療だけでは解決できないことも多く、
特別な配慮や治療で対応することが必要となります。
歯科恐怖症の方への治療
安全に歯科治療を行うためにも「歯科恐怖症」の克服は重要であると考えています。
歯科治療を行うにあたって、患者様の精神的な不安や緊張を取り除き、
安心に快適に治療を受けていただくことが理想と言えます。
またインフォームドコンセントの徹底、痛みや恐怖への配慮をするのはもちろん、
少しでも不安や恐怖を軽減させるために、当院では静脈内鎮静法を治療に取り入れています。
静脈内鎮静法では、半分眠ったような状態で、
歯科治療を最小限のストレスで受けて頂くことができます。
診療台に座っただけでも恐怖心が強まってしまう方も、まずは診療室の雰囲気に慣れることから始めませんか?
そして最後には歯科治療恐怖症から脱出していただくことを目指しましょう!
もっと詳しく静脈内鎮静法について知りたい方は下記URLから特設サイトをチェックしてみてください!
記事作成者:歯科麻酔科医 向井千加子