親知らず

親知らず(おやしらず、智歯、第三大臼歯、8番、Withdam tooth)とは、前から8番目の奥歯。

概ね10台後半から20代前半に萌出(はえる)する。

上下左右に合計4本ある人もいれば、0~3本の人も存在する。

横向きに生えていて、手前の歯とぶつかっているものを水平埋伏智歯と呼ぶ。

完全に生えきらずに、歯茎(歯肉)が一部分かぶさった状態は汚れがたまりやすく、虫歯や歯周病 (智歯周囲炎) の原因となる。

また、親知らずが虫歯になるだけではなく、隣の第2大臼歯に虫歯ができてしまう事もしばしばある。

水平埋伏智歯と隣接する第2大臼歯は、歯冠 (歯の頭) よりも下で虫歯になる事も多いため、治療が大変になる事がある。

親知らずは斜めに生えていたり、歯茎がかぶさったりする事で、口の中に細菌の住処を与える事となり、周囲の歯や組織に悪影響を及ぼす可能性がある。また、口臭の原因になる事も考えられる。

親知らずは、必ず抜歯 (歯を抜く事) しなければならないわけではないが、長いスパンで考えると残しておいたところでメリットは少ない。

まれに、自家歯牙移植 (抜歯により歯が失われた部位に、他の歯を植える事) に用いる事があるが、あまり多用する事はない。